2011年10月31日月曜日

ローマでのフリータイムの見どころ2 フォロ・ロマーノ

前回はパンテオン周辺を紹介し、その続きを書く予定だったが、今日は先にローマ帝国の中心フォロ・ロマーノを紹介したい。
今この中に入ろうとすると3つの遺跡がワンセットのチケットを買う事になる。それはコロッセオ、フォロ・ロマーノ、パラチィーノの遺跡の3つである。最もパラチィーノの遺跡はフォロ・ロマーノの続きだし、コロッセオとフォロ・ロマーノも隣です。
コロッセオは言うまでもなく、映画グラディエーターでご存知の人間と人間、人間と猛獣の戦いなどでお馴染み。パラチィーノ遺跡はローマ発祥の丘と皇帝達の館跡である。

さてフォロ・ロマーノとは丘と丘に挟まれた湿地帯だった所を水を抜きローマの中心広場とした所である。全ての道はローマに続くと言うことわざがあるが、この道の最初で最後になる広場ゆえ、この遺跡はローマの最重要地である。
低い所なので上から[ただ見]が出来るので忙しい人はこれからいう私のエッセイ通り行って見てはいかがでしょう。なおフォーラムという言葉はこのフォロという広場から来ている。

まずローマの交通の要所ベネチィア広場のビットリア・エマヌエル2世広場側から500年前にミケランジェロが設計した緩やかな階段を市役所に向かって昇り、その広場の中心にあるグラディエータに出てくるマルクス・アウレリアヌスの騎馬像を右手に見ながら、市役所の横に出てフォロ・ロマーノを見下ろすというやり方である。 (上記左右の写真はフォロロマーノを市役所横から眺め下ろしている)

眼前の眺望の素晴らしさは無料にしては出来すぎ。真ん中を走るメイン・ストリートを勝ったローマ軍団が足を曲げずに凱旋してくる姿が目の前に迫ってくる。ナチスやムッソリーニのファシスト党の行進を記録映画で見ている世代ならば胸にじんと来るはずである。 (右はミケランジェロが設計したゆるやかの階段。この階段を登りきって左側から眺め下ろしてください)


それともう一つ私の個人的な好みだが、目の前に見えている凱旋門の前まで降りて行き、その凱旋門に彫ってある彫刻を見て欲しい。
勝ったローマ軍団が敵の捕虜を鎖につないで引き立てている彫刻と、捕虜が赤ちゃんを抱いて引き立てられている彫刻である。自分の子供であろうか、或いは途中で打ち棄てられていた子供であろうか、棄てていくには忍びなく思わず胸に抱きながらの行進である。まさに色々のことを想像させる彫刻である。











ローマ軍団の雄雄しい姿という人もいれば、えげつない彫刻という人もいる。そんな事を思いめぐらしながら見るとなかなかに楽しいものである。是非トライして欲しい。勿論時間があれば中に入り、2千年前の人々の息吹を感じたり、開いていれば元老院議事堂の中に入ってその空間に想いを馳せて欲しい。


ついでにローマの休日を見ている人ならば、この凱旋門の横はヘップバーンが宮殿を飛び出し寝ていた場所です。グレゴリーペックと初めて出会い、起こされて彼の下宿に連れて行かれたシーンを思いだす人も多いはず。映画を見ている人ならこのシーンの背景はここだ・ここだと思い起こすでしょう。

あなたの「ローマの休日」が映画のようにロマンチックにと願いたいのですが、休みの少ない日本人には「ローマの急日」というわけで、ロマンに出会う前にさようならですか!。
「休日よ さよなら さよなら さよなら! 良い映画でしたね淀川さん」
この洒落わかるかな~ もうわかんねえだろうな