2010年4月28日水曜日

久しぶりのエジプト



エジプトは6,7年ぶりになるのだろうか? ほこりっぽい町の喧騒、ノンビリした田舎とゴミの散らかり具合、何も変っておらず懐かしかった。カイロでの車の渋滞が増えたのとチップをねだる人の減り具合でこの国がゆっくりではあるが豊かさへ向かっているのが体感できる。

G氏によると大統領は死ぬまで権力を離さない、つまり選挙もそんなに公平ではなさそうだし、政治家のワイロは当たり前の世界がアラブの常識とのこと。進歩もゆっくりなのは仕方がないか。最も政治家の腐敗は日本も似たりよったりだが。

今回のG氏はいかにもエジプトらしくノンビリおおらか。日本人の典型の私との対比が目立って仕方がない。それにしても北はアレキサンドリアから南はスーダン国境まであと50キロのアブシンベルまで1500キロを8日間で観光する強行スケジュールというのに皆元気に付いてくる。恐るべし日本人の熟年パワー。

日本人の勤勉さとG氏のノンビリさのギャップが楽しかった。昔はこのギャップに次の言葉を皆が憶えて帰った。それは「インシャラー=神の召すままに」と「ボクラ=明日」という2つの言葉である。

G氏が遅れて来た時よく言ったものだった「インシャラー=遅れたのは私のせいではない。神がそうさせたのだ」だと。バスが壊れても、飛行機が飛ばなくても、部屋がなくても、全て「インシャラー」の一言で終わり。そしてどうにもならないと「ボクラ=全ては明日」の一言。ところが今回は全てがスケジュール通り。ルクソールの観光などは摂氏47度の中の砂漠を歩くのだが、この言葉を使う暇もなかった。この2つの言葉はすでに死語になったようだ。

旅を管理する側としては時間通りに行って欲しいのだが、私的にはエジプトはいつまでもインシャラーとボクラの世界でいて欲しい様な気もするのだが。
「エジプトは いつでもボクラと インシャラー」
ついでにこんな歌知っています?
「ボクラはみんな生ーきている。だかーらみんなでインシャラー」 詰まんない落ちだった。